日亜化学工業は,韓国ソウル中央地方裁判所が日亜化学工業に対する韓国Seoul Semiconductor Co,. Ltd.の名誉毀損を認める判決を下したと発表した(発表資料)。同裁判所は,Seoul Semiconductor社に1000万ウォンの損害賠償の支払いと名誉回復のための適当な措置を講じることを命じたという。

 この訴訟は,日亜化学工業が2006年1月に,同社の白色発光ダイオード(LED)に関する意匠権を侵害しているとしてSeoul Semiconductor社を米カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に訴えた訴訟に関連するもの(Tech-On!の関連記事)。米国でのこの訴訟における陪審員評決に関連して,日亜化学工業は「Seoul Semiconductor社が虚偽の事実をマスコミ関係者らに流布し,日亜化学工業の名誉を毀損した」として,Seoul Semiconductor社を提訴していた。

 日亜化学工業によれば,米国での訴訟では2007年11月に「Seoul Semiconductor社は日亜化学工業の4件の米国意匠権を故意に侵害した」とする陪審員評決が下り,同裁判所も2008年2月に陪審員評決を受けた判決を下したという。しかし,「Seoul Semiconductor社は『事実上の非侵害が認められ,Seoul Semiconductor社は米国での同訴訟において勝訴した』との虚偽の事実を同社のWebサイトに掲載し,同じ内容の報道資料をマスコミ関係者らに配布した」(日亜化学工業)と主張していた。