電池レスリモコン
電池レスリモコン
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コイルを内蔵する
コイルを内蔵する
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 SMKは,電池を不要にしたテレビ向けのリモコンを試作,同社が2008年6月4日から品川で開催中の展示会「TEXPO 2008」に出展した。

 水鉄砲のような形をしたリモコンで,引き金を操作することでテレビのチャンネル操作や,ボリュームの調節,電源のオンオフなどを制御できる。あくまで試作品としており,実用化時期などは未定である。地球温暖化の問題など,省エネルギー技術に期待が集まる中,リモコン大手メーカーであるSMKならではの技術提案と言えそうだ。

 リモコン内部に,電磁誘導コイルと高速回転用のギヤ,電源回路部,赤外線発光部などを備える。リモコンにあるトリガー部分を指で引くと,内蔵するギアによりコイルが高速回転する。このコイルの電磁誘導によって発電し,電源回路で平滑化などの処理を行った後,LEDを発光させる。瞬間的には20m~30mAの電流を発生させており,数mの距離で赤外線による信号伝送が可能である。

 試作品の名称は「電池レスリモコン」。トリガーを1回引くとチャンネルを変更し,2回連続して引くと,電源のオンオフを制御できる。ボリュームの調節は,別のボタンを押しながらトリガーを引いて行う。指でトリガーを引く際に,かなり力が必要だが「LEDによる伝送距離をある程度稼ぐには,20m~30mAの電流がどうしても必要であり,それなりの力が必要になる」(SMKの説明員)という。発光部や電源回路部の最適化などを進めれば,使い勝手を向上させることも可能になりそうだ。

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