図1 米Intel Corp.のモバイル端末向けマイクロプロセサ「Centrino Atom」を搭載する携帯機器「WILLCOM D4(WS016SH)」(左)。別売りで音声通話用のBluetoothハンドセットを用意する(右)。ハンドセットの価格は未定だが,「6000〜7000円程度」(ウィルコム)とする
図1 米Intel Corp.のモバイル端末向けマイクロプロセサ「Centrino Atom」を搭載する携帯機器「WILLCOM D4(WS016SH)」(左)。別売りで音声通話用のBluetoothハンドセットを用意する(右)。ハンドセットの価格は未定だが,「6000〜7000円程度」(ウィルコム)とする
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 ウィルコムは2008年4月14日,米Intel Corp.のモバイル端末向け超低消費電力マイクロプロセサ「Centrino Atom」を搭載する携帯機器「WILLCOM D4(WS016SH)」を発表した(図1,2,発表資料 )。端末の開発,製造はシャープが担当する。OSには米Microsoft Corp.の「Windows Vista Home Premium」を採用する。ターゲットとして,「これまでスマートフォンを利用してきた20代~30代のビジネス・パーソンだけでなく,プライベート利用を視野に学生などへも向ける」(ウィルコム 代表取締役社長 喜久川政樹氏)と幅広いユーザー獲得を目指す姿勢をみせた。

 PHSによるデータ通信が利用できるほか,無線LAN(IEEE802.11b/g準拠)を搭載する。別売りとなるシャープ製の専用クレードルには,Ethernet端子やアナログRGB端子を備える。マイクは内蔵しないが,付属のヘッドセットや,別売となる香港Group Sense Ltd.製のBluetoothハンドセットを用いることでPHSによる音声通話が可能。ただし,Windowsを起動中でないと発着信できない。CMOSカメラの有効画素数は約198万画素。ワンセグ視聴機能も備える。

 液晶パネルのサイズは5型で画素数が1024×600画素(ワイドSVGA)。キーボードを閉じた状態でも操作できるように,液晶パネルの表面に抵抗膜方式のタッチ・パネルを,ディスプレイの右側には静電容量方式のタッチ・センサを搭載する(図3)。

 多くの機能を備えながらコンパクトに収めたとする。外形寸法は約188mm×約84mm×約25.9mmであり,「新書本とほぼ同じサイズ」(ウィルコムの喜久川氏)とする。重さは約470gと500mlのペットボトル飲料よりも軽い。

 バッテリー駆動時間は,現在測定中であり具体的に明らかにしなかったが,数時間のレベルであるという。搭載するLiイオン2次電池の容量は960mAh(図5)。別売りで,容量を2880mAhに高めたLiイオン2次電池を用意する(図5,6)。

 2008年5月下旬に予約受付を開始,6月中旬より販売を開始する予定。購入価格はウィルコムの販売方式「W-VALUE SELECT」を適用する場合,購入時の頭金が3万9800円,毎月の支払いが2100円(24ヶ月)であり,総額は9万200円になる。

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図2 WILLCOM D4を紹介する4社。左からインテル 代表取締役共同社長の吉田 和正氏,シャープ 代表取締役副社長の松本雅史氏,ウィルコム代表取締役社長の喜久川政樹氏,マイクロソフト 執行役常務 佐分利ユージン氏
図2 WILLCOM D4を紹介する4社。左からインテル 代表取締役共同社長の吉田 和正氏,シャープ 代表取締役副社長の松本雅史氏,ウィルコム代表取締役社長の喜久川政樹氏,マイクロソフト 執行役常務 佐分利ユージン氏
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図3 液晶パネルのサイズは5型で画素数が1024×600画素(ワイドSVGA)。液晶パネルの表面に抵抗膜方式のタッチ・パネルを,ディスプレイの右側には静電容量方式のタッチ・センサを搭載する
図3 液晶パネルのサイズは5型で画素数が1024×600画素(ワイドSVGA)。液晶パネルの表面に抵抗膜方式のタッチ・パネルを,ディスプレイの右側には静電容量方式のタッチ・センサを搭載する
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図4 搭載するLiイオン2次電池の容量は960mAh。三洋電機製とみられる
図4 搭載するLiイオン2次電池の容量は960mAh。三洋電機製とみられる
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図5 別売りとなる容量を2880mAhに高めたLiイオン2次電池。標準品と同じく三洋電機製とみられる
図5 別売りとなる容量を2880mAhに高めたLiイオン2次電池。標準品と同じく三洋電機製とみられる
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図6 容量960mAhのLiイオン電池(左)と容量2880mAhのLiイオン電池を装着したところ(右)
図6 容量960mAhのLiイオン電池(左)と容量2880mAhのLiイオン電池を装着したところ(右)
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