米HP社の小型ノート・パソコン「HP 2133」
米HP社の小型ノート・パソコン「HP 2133」
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米HP社の「HP 2133」は8.9型で1280×768画素のディスプレイ・パネルを搭載する
米HP社の「HP 2133」は8.9型で1280×768画素のディスプレイ・パネルを搭載する
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 米Hewlett-Packard Co.は2008年4月8日,最も安価な構成のときに500米ドルを切る価格の小型ノート・パソコン「HP 2133」を発表した(発表資料)。同月中に出荷を開始する予定。教育市場に向けており,学生が教室から自宅へと持ち運びながら利用することを想定する。

 外形寸法は255mm×165mm×33mm(最も薄い手前部分の場合)で,筐体にはAl素材を使った。重さはハードウエア構成により異なるが,例えば3セルの電池パックと4GバイトのSSDを搭載した場合に1.19kg。ディスプレイ・パネルは8.9型で1280×768画素(WXGA)である。動作周波数1.6GHzのVIA C7-M ULVプロセサを搭載する。最大2GバイトのDDR2方式のメモリを利用できる。ストレージは記憶容量160G/120GバイトのHDDや,同64GバイトのSSD,および「SuSE Linux」を搭載する4GバイトのSSDなどから選択できる。IEEE 802.11b/gに対応する無線LAN機能を備え,オプションでBluetoothにも対応する。ExpressCard/54規格のカード・スロットと,SDメモリーカード・スロットを備える。

 電池は3セルのLiイオン2次電池パックのほか,オプションで6セルのものも選択できる。OSはSuSE Linuxや,Windows Vistaから選択できる。価格は499米ドルから,ハードウエアおよびソフトウエアの構成によって異なる。

 教育用途に向けた低価格な小型ノート・パソコンとしては,非営利団体のOne Laptop per Child(OLPC)が開発した低価格ノート・パソコン「XO」などがある(Tech-On!の「XO」記事リンク集)。これに触発される形で,台湾ASUSTeK Computer社が小型ノート・パソコン「Eee PC」を一般市場に向けて発売し,販売台数を伸ばしている(Tech-On!掲載ブログの記事)。それ以外のメーカーからも対抗と目される低価格な小型ノート・パソコンが発売されている(Tech-On!関連記事)。これらと比較すると,HP 2133は性能が高いが価格もやや高めで,重量もある。

 HP 2133は教育市場に向けるとしているが,教育機関や学生などに向けた特別な割り引きは発表されていない。その一方で,学生や教員以外は購入できないという発表もない。低価格な小型ノート・パソコンとして,一般ユーザーが購入して利用できそうだ。