NECトーキンは,海外メーカーの携帯電話機用Liイオン2次電池事業から撤退する(PDF形式の発表資料1)。同社は国内外の携帯電話機向け電池パックのOEM供給を手掛けているが,生産量の少ない海外メーカー向け角形電池事業からの撤退を決めた。デジタル・カメラやゲーム機など他の用途や国内の端末メーカー向けの角形Liイオン2次電池については今後も事業を継続していく。同社はLiイオン2次電池の中国工場2拠点を1拠点に集約する方針で2008年1月から構造改革を進めており,今回の生産品目の絞り込みもこの一環という。撤退に伴って同社は,棚卸資産の処分や生産設備の廃棄などの関連費用を約38億円,2007年度決算に計上する。

 また同社は,2007年6月に公表した2件の電池パックの不具合に関する特別損失額が当初見込みの2億円を上回る2億4100万円になると発表した(PDF形式の発表資料2Tech-On!関連記事1同2)。全額を2007年度決算に特別損失として計上する。不具合のあった2品種については既に代替電池パックを全量供給し終えたといい,今後新たな費用が発生することはないという。

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