図1 UWB技術を用いた無線伝送デモの様子
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図2 無線モデム(試作機)
図2 無線モデム(試作機)
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図3 RF処理回路基板。左側のオレンジ色の2つの部品が自社開発のセラミックス製のチップアンテナ,銀色の部品がRFトランシーバIC,黒色の部品がベースバンド処理LSIである
図3 RF処理回路基板。左側のオレンジ色の2つの部品が自社開発のセラミックス製のチップアンテナ,銀色の部品がRFトランシーバIC,黒色の部品がベースバンド処理LSIである
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 ミツミ電機は,UWBを無線伝送路に用いたHDMI信号の伝送システムを開発し,開催中の「MITSUMI SHOW 2008」に参考出展した(図1,2)。「プレイステーション3」を用いて,1080iのHD映像信号をリアルタイムで約80Mビット/秒に圧縮して無線伝送した。用いた符号化形式は,「非公開」(ミツミ電機の説明員)という。最大伝送距離は7mとする。HDの映像コンテンツをテレビやパソコンに無線で配信する用途に向ける。

 UWBを用いた1080iの無線伝送システムに関しては,米Tzero Technologies,Inc.のシステムなどが知られている( Tech-On!の関連記事)。日立製作所はTzero社のチップセットを用いて既に,システムを製品化している。ただし,ミツミ電機は今回のシステムで利用したチップセットのメーカー名は明らかにしなかった

 会場では,無線モデムに搭載するRF処理回路基板を公開した。UWB用の送受信アンテナ,RFトランシーバIC やベースバンド処理LSIを実装する(図3)。チップアンテナはセラミックス製であり自社で開発した。アンテナを外付けする場合に比べて,「アンテナ・ケーブルが不要になり小型化が図れる」(ミツミ電機の説明員)という。

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