2.3G〜2.4GHz帯を使うWiMAX(Wibro)向けの評価ボード
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 2.3G〜5.9GHz帯を使うWiMAX,あるいはIEEE802.11a/b/g向けの評価ボード
 2.3G〜5.9GHz帯を使うWiMAX,あるいはIEEE802.11a/b/g向けの評価ボード
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824M〜2170MHz帯を使うHSPA/GPS向け評価ボード
824M〜2170MHz帯を使うHSPA/GPS向け評価ボード
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 米SkyCross, Inc.は, 1本のアンテナでダイバーシチ受信やMIMO通信を可能にする技術「iMAT(Isolated Mode Antenna Technology」を「MWC 2008」で出展,評価ボードを公開している(Tech-On!関連記事)。同社は「iMAT」に対応したアンテナを2008年第1四半期に製品化する予定である。

 展示している評価ボードは,(1)2.3G~2.4GHz帯を使うWiMAX(Wibro)向け,(2) 2.3G~5.9GHz帯を使うWiMAX,あるいはIEEE802.11a/b/g向け,(3)824M~2170MHz帯を使うHSPA/GPS向けの3種類である。いずれも2×2のMIMOに対応できるという。技術的には3×3のMIMOにも対応可能なので,(2)のボードを使えばIEEE802.11nでも利用できると説明する。

 さらに(3)の評価ボードに搭載したアンテナを利用すれば,LTE端末にも対応できるという。この点が,「多くの携帯端末メーカーに高い評価を受けている。なぜなら複数のアンテナが必要といわれているLTE端末のアンテナを1本にできるからだ」(説明員)。

 ただし,(3)の評価ボード上にあるアンテナは3種類の中で最も大きい。そこでこの大きさが携帯電話機へ搭載する際に問題にならないのかたずねたところ,「あくまでこれは試作品。携帯電話機へ搭載する場合は,現在の携帯電話機に搭載されているアンテナ程度の大きさにできる」(説明員)と主張する。

 なお,同社のアンテナは韓国Samsug Electronics社や中国Qingdao Hisense Communication Co.の携帯電話機に採用されるなど,「韓国と中国市場に強い」(説明員)という。

 (Mobile World Congress 2008に関するレポート記事を,日経エレクトロニクス3月10日号に掲載します)