展示の様子
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「Super3G」受信用LSI
「Super3G」受信用LSI
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 NTTドコモは,2008年2月11~14日まで開催されている「Mobile World Congress 2008(MWC)」で,次世代の移動体通信システム「Super3G」受信用LSIと,そのシステムに関する研究開発内容について展示している。

 NTTドコモが受信用LSIの実物を展示するのは今回が初。65nm世代の製造技術で試作し,データ伝送速度が約200Mビット/秒の4×4のMIMO受信を100mW以下で実現できるのが特徴である(Tech-On!関連記事1)。1.1V駆動時の消費電力は79.2mW。LSIの外形寸法は8.4mm×4.2mmである。

 実際にMIMO技術を携帯電話機に搭載する場合,受信側の入力数は2つにするのが,「スペースの点から現実的。携帯電話機に搭載できるアンテナ数を3本以上にするのは難しい」(同社説明員)。ノート型パソコンであれば,受信側の入力数を4つにすることも可能と説明する。

 2007年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2007」ではシステムの実機を展示していたが,海外への実機の移動が難しいため今回は技術説明のみ(Tech-On!関連記事2)。ただし,CEATEC JAPAN 2007での展示よりも検証が進んでいる。例えば,「現在ハンドオーバーに関して検証中」(説明員)だという。今後は2009年内に技術的な完成を図るため,屋外での実証実験などを進めていく予定である。