日立製作所,新神戸電機および日立マクセルの3社は,日立ビークルエナジーに対する増資を2008年1月23日に実施すると発表した(発表資料)。日立ビークルエナジーは,ハイブリッド車向けなどのLiイオン2次電池の開発や製造を手掛ける企業。今回の増資によって,ハイブリッド車向けLiイオン2次電池の増産および開発力の強化を図る。同電池の需要増を見込み,増資を決めたという。

 増資額は3社合計で60億円。日立製作所が39億8800万円,新神戸電機が12億円,日立マクセルが8億1200万円を増資する。増資額の半分の30億円を資本金に,残りの30億円を資本準備金に繰り入れる。これによって,日立ビークルエナジーの資本金は現在の40億円から70億円となる。増資後の出資比率はそれぞれ,日立製作所が64.9%,新神戸電機が25.1%,日立マクセルが10.0%である。

 日立ビークルエナジーは,日立製作所ら3社の合弁会社として2004年に設立された。今回の増資は設立以来2回目で,1回目は日立製作所と新神戸電機が2006年3月に50億円を増資している(Tech-On!の関連記事)。

 日立製作所によれば,2006年度のハイブリッド車の出荷台数は41万台だったが,2010年度には150万台まで増加する見通しという。加えて同社は,2015年のハイブリッド車向けLiイオン2次電池の需要が,現在主流となっているNi水素電池の需要を上回ると予測する。

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