シャープの光センサ内蔵液晶
シャープの光センサ内蔵液晶
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Samsungの「iTSP」技術
Samsungの「iTSP」技術
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タッチ・センサの一体形成で薄型化を実現
タッチ・センサの一体形成で薄型化を実現
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 「FPD International 2007」では,タッチ・センサを内蔵した液晶パネルに注目が集まっている。技術提案自体は過去からあったが,ここへ来てタッチ・センサを使ったユーザー・インタフェースの改善が機器開発の重要なポイントと見られるようになってきたことで,再び技術開発が活発化している。

 シャープは2007年8月に発表した光センサ内蔵の液晶パネルを出展した(関連記事)。液晶パネルの製造プロセスを使って1画素ごとにフォト・ダイオードを形成し,画面に触れた際の光の変化を検出してタッチ・パネルやスキャナーとして機能させる。方式自体は,東芝松下ディスプレイテクノロジーの技術(関連記事1同2同3)と同じだが,画像認識のアルゴリズムを改善してさまざまな明るさの環境(0~10万lx)で利用できるようにした。

 今回の展示会では東芝松下ディスプレイテクノロジーも出展しているものの,展示内容は昨年と同じである。周囲の明るさによって検出感度がばらつく点が最大の課題であり,これを改善するための技術開発を進めつつ,光センサ以外の静電容量検出方式や抵抗検出方式も検討しているという。シャープが光センサ方式一本に絞っているのとは対照的である。

 韓国Samsung Electronics Co., Ltd.は,液晶パネルの各画素に抵抗センサを作り込む「Integrated Touch Sensor Technology(iTSP)」と呼ぶ技術を使い,タッチ・パネル機能を持たせた12.1型のWXGAパネルを出展した。タッチ・スクリーンを張り付けた従来の方式に比べて液晶モジュールの厚さを7.8mmから4.8mmに薄くできる。同じ技術を使った7型WVGAパネルも出展している。

 台湾AU Optronics Corp.(AUO)は,液晶パネルにタッチ・センサを内蔵した4.3型液晶パネル「In-Cell Multi-Touch Panel」を出展した(関連記事)。静電容量検出型と抵抗検出型の2種類を展示している。5点までのタッチを同時に検出できる。

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