図1 実写映像で,ルート案内
図1 実写映像で,ルート案内
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 パイオニアは,車載カメラで画像認識した映像を活用するカーナビを「CEATEC JAPAN 2007」に参考出品した(図1)。同カーナビは,実写映像をカーナビの画面上に映し出して利用する「リアルビューナビ」と,単調な景色が続くと新しいルートを提案する「ロードスケープナビ」,周辺車両や自車の挙動を監視して通知する「アラウンドモニターナビ」の三つの機能を備えている。どれも画像認識技術を利用しているのが特徴である。

 リアルビューナビは,撮影した映像の中から交差点や分岐点で目印となる看板や信号機などを捉え,実写映像上の看板や信号機に強調枠を付けたり,道路上に曲がる方向を表示したりすることができる。画像認識はカーナビの地図データと連携させているという。施設や交差点などの情報を利用し,あらかじめ施設情報や信号機の有無,車線数などを把握しておくことで,画像認識しやすくしているという(図2)。

 一方,ロードスケープナビは,進行方向の景観を「草木」「空」「人工物」として分析し,単調な景色が続くと新しいルートを案内する(図3)。ドライブを楽しめるほか,単調な景色が続くことによる居眠り運転を防止できる効果があるとみている。

 アラウンドビューモニターは,自車の車線逸脱やふらつきを警告したり,前方車両との車間距離を通知する(図4)。車間距離はカメラ1個で算出する方法を開発したという。具体的には画像の下部と画面上の道路消失点(前方の道路が見えなくなる点)から算出できるとしている(図5)。

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図2 カーナビと連携して画像認識
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図3 景観の単調度を分析
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図4 車線や車間距離を把握
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図5 車間距離の算出方法
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