米国連邦巡回控訴裁判所は,米QUALCOMM Inc.が求めていたQUALCOMM社製品の米国への輸入禁止命令の執行の延期を拒否した。米Broadcom Corp.が,2007年9月12日に明らかにしたもの(発表資料)。この輸入禁止命令は,「QUALCOMM社がBroadcom社の保有する特許を侵害している」として,米国際貿易委員会(International Trade Commission:ITC)が2007年6月7日に発行したもの。この命令でITCは,Broadcom社の特許を侵害するというQUALCOMM社のチップおよびチップセットと,それらが搭載された携帯端末の米国への輸入を禁止していた(Tech-On!の関連記事)。

 ただし今回,連邦巡回控訴裁判所が輸入禁止の執行延期を拒否したのは,QUALCOMM社のオリジナル・デザインとリデザインのチップとチップセット,それらを含んだQUALCOMM社の製品のみ。QUALCOMM社のチップを内蔵する携帯電話機など他のメーカーの製品については,輸入禁止の執行延期を認めた。

 一方,QUALCOMM社はITCの輸入禁止命令に対する連邦巡回控訴裁判所への控訴を続行し,特許を侵害したとする裁定の取り消しを求めるとしている(発表資料)。

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