図1 2.0型のサブ・ディスプレイを搭載するRAZR2 V8
図1 2.0型のサブ・ディスプレイを搭載するRAZR2 V8
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図2 RAZR2 V9およびV8の折り畳み時の厚さは11.9mm
図2 RAZR2 V9およびV8の折り畳み時の厚さは11.9mm
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図3 通話中にマイクが口元に来るように配慮したスライド型端末のMOTO Z8
図3 通話中にマイクが口元に来るように配慮したスライド型端末のMOTO Z8
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 米Motorola, Inc.は米国時間の2007年5月15日に記者発表会を開催し,折り畳み式ケータイの新機種「RAZR2」シリーズなどを発表した。RAZR2のほか,音楽再生機能を充実させた「ROKR Z6」,新構造のスライド型端末「MOTO V8」,QWERTY配列のキーボードを備えるスマートフォン「Q8」「Q9」を一挙に発表した(発表資料)。

 Motorola社Chairman and Chief Executive OfficerのEd Zander氏は記者発表会で「2004年に発表した第1世代のRAZRをこれまでに世界で1億台出荷した。デジタル民生機器では最も速い記録だろう」と説明。そのRAZRをより薄く,より小さく,より強くした(強度を高めた)次世代機としてRAZR2シリーズを紹介した。GSMに対応するV8,HSDPAに対応するV9,CDMAに対応するV9mの3機種がある。折り畳み時の厚さは従来機種より約2mm薄い11.9mmである(V9は13.3mm)。筐体の内側にステンレス鋼のフレームを配置することで強度を高めたとする。2007年7月に発売する(図1図2)。

 RAZR2に採用したマイクロプロセサはARM11コアを集積したもので,「従来のRAZRの10倍の演算性能を持つ」(Zander氏)とする。ソフトウエアとしては,フルブラウザを搭載したほか,パソコン上のWindows Media Playerから転送した音楽や映像を再生できるメディア・プレーヤ機能を搭載した。パソコンとの接続はUSB 2.0インタフェースを利用する。ユーザー用メモリは最大で2Gバイト。

 320×240画素で2.2型のメイン・ディスプレイのほか,320×240画素で2.0型のサブ・ディスプレイを備える。サブ・ディスプレイはタッチ・パネル機能を備えており,携帯電話機を閉じたままでメールを閲覧したり,メディア・プレーヤ機能をコントロールしたりできる。

MOTO Z8には写真や映像をSNSに投稿する機能

 ROKR Z6はMP3およびWMA形式で符号化した音楽再生機能を備えるスライド型の携帯電話機で,Windows Media DRM 10に対応する。最大2GバイトのmicroSDカードを利用できる。USB 2.0インタフェースを備えたことで,パソコンからのコンテンツの転送時間を短縮した。まずアジア市場で2007年5月中に発売する予定である。

 MOTO Z8は映像再生機能を強化した機種で,2007年6月に欧州とアジアで発売する。筐体に新構造のスライディング機構を採用した(Tech-On!の関連記事図3)。320×240画素の2.2型液晶ディスプレイを備えており,映像を30フレーム/秒で表示できる。

 携帯電話網を使ったコンテンツのダウンロードを容易にするためHSDPAに対応した。英BskyB社のアプリケーション・ソフトウエア「Anytime」を組み込んでおり,BskyB社が提供するニュースやスポーツなどの映像のVODサービスを利用できるほか,自宅にあるBskyB社のSTBでの録画予約を外出先から設定できる。また,MOTO Z8で撮影した写真や映像を1回のボタン操作で「MySpace」や「YouTube」にアップロードできる機能も搭載した。