ソフトバンクモバイルは,携帯電話機の2007年春モデルとして,筐体の厚さが約8.4mmと薄い「708SC」など14機種58色を発表した。韓国Samsung Electronics Co., Ltd.製の708SCはW-CDMA対応機として世界で最も薄い筐体が特徴。ストレート形状の筐体に200万画素のCMOSカメラや1.9型TFT液晶パネルを搭載している。代表取締役社長の孫正義氏は,「他社も薄型の端末を発表したが,当社はさらに薄さを追求する」として,筐体の薄さにこだわったラインナップを披露した。


3G端末で世界最薄の「708SC」

 今回のラインナップの最上位機種は,東芝製の「911T」。筐体の厚さは,ワンセグ受信機能を備えたスライド式端末として世界最薄の約17.9mmだ。HSDPA準拠の高速データ通信サービスに対応。480×800画素の3型ワイド液晶パネルを採用している。内蔵メモリは1Gバイト。Bluetoothインタフェースを備えており,「着うたフル」からダウンロードした楽曲などを別売のヘッドホンなどで楽しめる。


最上位機種の「911T」。Bluetooth搭載のサングラス付きヘッドホン「OAKLEY O ROKR」とのパッケージも用意した。

 孫氏が春モデルの主力機種として紹介したのは,シャープ製の「812SH」である。この機種は20もの筐体色を用意したことが特徴。色見本帳の販売などを手掛ける米Pantone, Inc.との提携で,世界で初めて20色バリエーションの携帯電話機が登場することになった。色数を増やすことは,在庫管理の難しさや小売店への負担増にもつながるが,追加生産ロットの微調整を細やかに行えるような仕組み作りや,専売店網の整備・再編を進めて対応するとしている。


20色そろえた「812SH」


会見では,芸能事務所「オスカープロモーション」からファッション・モデル20人とタレントの上戸彩さん,菊川怜さんがミラーボールの下を練り歩くなど,ファッション性を強調した演出が目立った。ファッション・ショー「東京ガールズコレクション」にもソフトバンクの携帯電話が登場する予定。

 孫氏は会見の終わりに,料金サービスについても新しいプランを発表した。「Wホワイト」と呼ぶもので,20日前に発表した「ホワイトプラン」のオプションと位置づける(Tech-On!関連記事)。ホワイトプランは,ソフトバンクモバイル同士の有料時間帯(21時~1時)の通話や他キャリアとの通話が21円/30秒となる月額980円のサービスだったが,Wホワイトはさらに980円を上乗せしてそれらの通話料を半額の10.5円/30秒にするというもの。既存ユーザーの移行を2007年2月1日から,新規ユーザーの加入を3月1日から受け付ける計画だ。なお,ホワイトプランはサービス開始から10日足らずで新規顧客10万人を含む50万人のユーザーを獲得したという。