図1
図1
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図2
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 米University of California,Santa Barbara校(UCSB)と科学技術振興機構 創造科学技術推進事業(JST ERATO)は,無極性発光ダイオード(LED)と半極性LEDで高い外部量子効率を達成した。JST ERATOの研究プロジェクト「中村不均一結晶プロジェクト」の成果報告会の中で,UCSB教授の中村修二氏などが明らかにした(図1)。半極性LEDでは,京都大学と日亜化学工業が2006年6月末に従来の外部量子効率の100倍高い素子を開発しているが,今回の素子はそれをさらに「10倍以上,上回る」(中村氏)という(関連記事)。

 今回UCSBなどが開発したのは,(1)サイズが300μm角で,駆動電流が20mA時の出力が25mW,外部量子効率が最大41%の無極性LED,(2)ほぼ同じサイズで,駆動電流が20mA時の出力が18mW,外部量子効率が最大30%の半極性LED,の2種類。発光波長は明らかにしていないが,中村氏が講演で示した資料からは,400~450nm付近の青色であることが読み取れる(図2)。

 中村氏は,無極性および半極性のLEDについて「外部量子効率はまだまだ上がる見込みで,60%超までは届くだろう」と予測する。