米IEEE-SA Standards Boardは,IEEE802.16部会が提出していた第4世代移動体通信向けの作業部会「P802.16m」創設案を,2006年12月6日に承認した。これを受け,2007年1月にもP802.16m作業部会が始動する。2007年1月に英ロンドンで開催予定のIEEEミーティングが,最初の会合となりそうだ。プロジェクトに与えられた作業期間は,2010年12月まで。

 P802.16mは,ITU-Rが第4世代と位置づける「IMT-Advanced」への採用を目指す標準策定部会として,モバイルWiMAXの推進メーカーなどが提案していた。モバイルWiMAXと同様にOFDMA技術の採用を想定する。2006年11月に米ダラスで開催されたIEEE会合において作業部会の創設が提案されていたが,その際には反対多数で否決されていた(Tech-On!の関連記事)。この結果を受けて内容の変更などを行うことで,IEEE-EC(Executive Committee)によるメール投票を通過し,IEEE-SA Standards Boardの承認を得ることができたもよう。

 P802.16mは,ITU-Rと協調しながら,エア・インタフェースの方式策定を進めて行くという。部会創設の提案書によれば,約300名が策定議論に参加するとみられる。