整理券を手に入れ,開店を待つばかりのWii購買客
整理券を手に入れ,開店を待つばかりのWii購買客
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購買客の目当てはやはり「Legend of Zelda」
購買客の目当てはやはり「Legend of Zelda」
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 任天堂は米国時間11月19日,据え置き型ゲーム機「Wii」を発売した。価格は244米ドル99セント。発売初日に40万台を用意した。17日に発売された「PlayStation 3」と同じく,即日売り切れとなる見込みだ。

 PS3発売の際には4日前から量販店にテントを張る客がいた(Tech-On!関連記事)。これに対して,Wiiを購入する客の列ができ始めたのは前日の夕方から。Sunnyvale市にある家電量販店「BESTBUY」では,店が50台のWiiを用意したのに対して,深夜に整理券が配られるまでに60人~70人が列を作っていたという。家族で夜通し並んでいた客もいた。

 2~3日前から並ぶ客が皆無だったのは,WiiがPS3と異なり転売の対象にならなかったためとみられる。店舗の前で整理券の売買はあったようだか,記者が取材した客の全員が「Wiiを買うのは家で遊ぶため」と証言した。今回,PS3のような転売目的の客がいなかったのは,Wiiが年末までに十分な供給量を確保できる見込みであるのに加え,元々Wiiの価格が低く,転売しても利幅が低いことが理由のようだ。

PS3でなくWiiを選んだのは・・・

 PS3ではなくWiiを選んだ理由を聞いたところ,客が挙げたのは「価格」「入手性」そして「コンテンツ」である。

 Wiiを購買した学生によると,米国の中学生~高校生の間では,PS3の方がWiiより明らかに人気が高いという。「だけど,PS3はもともと価格が高い上,品薄のせいでeBay(米国の大手オークション・サイト)で価格が暴騰して,全然手に入らないからね。それと比べてWiiは手ごろな価格で手に入る」(現地の学生)。取材からは,PS3の価格の高さが客から敬遠されていることに加え,PS3の品薄の影響で一部の客がPS3からWiiに流れている様子が伺えた。

 コンテンツについては,任天堂の人気ゲーム・シリーズの最新作「The Legend of Zelda Twilight Princess(邦題:ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス)」をWii購買の目的に挙げる客が多かった。BESTBUYでは,Wiiを買った客の過半数が同時に「Legend of ZELDA」を購入していた。