経済産業省の外郭団体である製品評価技術基盤機構(NITE)の一部門である生活・福祉技術センターは,2006年10月18日に都内で「平成18年度 生活・福祉技術センター 成果発表会」を開いた。同センターは製品事故情報の収集や情報の一般公開,事故原因の調査を担う部門である。
成果発表会では,同センターが収集した事故情報を統計的に分析した成果や海外における同種の政府機関の活動紹介,松下電器産業のFF式石油温風機事故などの原因調査がどのように行われたか,具体的に説明するセッションが開かれた。
圧巻だったのは会場内で行われたポスター・セッションである。ここでは同センターによる事故原因の解析手法を詳しく説明した。より理解を深める目的で,同センターが事故の被害者やメーカーなどの協力を得て入手した,事故を起こした製品の実機が展示された。
この中には,松下電器産業のFF式石油温風機,パロマ工業のガス瞬間湯沸かし器,アイリスオーヤマのシュレッダーといった重大事故を起こした製品の実機が含まれる。経年劣化でひびが入った温風機の2次エアホース(Tech-On!関連記事1)やはんだ割れを起こしたガス瞬間湯沸かし器のコントロール・ボックス基板(Tech-On!関連記事2)なども合わせて展示された。
なお,この成果発表会は10月20日に大阪でも開かれる予定である。