NTTドコモが低価格FOMA機「SIMPURE」を発表
NTTドコモが低価格FOMA機「SIMPURE」を発表
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 NTTドコモは2006年3月6日,低価格のFOMA端末シリーズ「SIMPURE」を発表した(発表資料)。従来のFOMA入門機「70xシリーズ」よりも,さらに価格を抑えた製品として販売する。第2世代方式(PDC)の「mova20xシリーズ」を使うユーザーのFOMAへの移行を促したい考えだ。

 今回発表したのは,130万画素の小型カメラを搭載する韓国LG Electronics Inc.製「SIMPURE L」と,容積が69ccで重さが95gと小型・軽量のNEC製「SIMPURE N」の2機種。韓国メーカーの機種を扱う例としては,ボーダフォンが2006年2月にSamsung Electronics Co., Ltd.製の薄型機「Vodafone 804SS」を発表していた(Tech-On!の関連記事)が,LG社製の携帯電話機は国内初登場となる。

 NTTドコモ プロダクト&サービス本部 プロダクト部長の永田 清人氏は,低価格を実現した理由を「グローバル・メーカーを採用したこと」と説明した。出荷台数が多いメーカーから,安価な端末を購入できることを期待したものである。今回,LG社と共同開発することを決めたのは「検討当時,FOMAが採用するW-CDMA方式対応の端末で最も実績が多かったから」という。NECも,欧州市場などへW-CDMA対応端末を出荷している。コストダウンの具体的な金額は示さなかったが「従来の70xシリーズと比べて1万円くらい安くしたかったが,実際にはそこまでは下げられていない」とした。

 SIMPURE Lと同Nは,携帯電話機の心臓部となる通信処理用LSIにいずれも米QUALCOMM,Inc.の製品を採用している。永田氏が言う「グローバル・メーカー」は,当初の北米のcdmaOneおよびCDMA2000だけでなくW-CDMA市場でも実績を増やしているQUALCOMM社も指しているとみられる。

 QUALCOMM社のLSIを採用したこともあり,今回発表端末は国内では利用機会がないGSM方式にも対応する。NTTドコモは「既にFOMA端末を持っているユーザーには,2台目の端末として海外に持ち出して使ってもらいたい」(永田氏)と説明している。

「グローバル・メーカーの採用で低価格化を図った」と解説するNTTドコモの永田部長
「グローバル・メーカーの採用で低価格化を図った」と解説するNTTドコモの永田部長
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従来の「70xシリーズ」よりも,一段安い
従来の「70xシリーズ」よりも,一段安い
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LG製の「SIMPURE L」の特徴は,低価格機ながら130万画素のカメラを搭載すること
LG製の「SIMPURE L」の特徴は,低価格機ながら130万画素のカメラを搭載すること
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SIMPURE Lの左側面
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SIMPURE Lの右側面
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SIMPURE Lの背面
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QUALCOMM社のLSIを搭載する
QUALCOMM社のLSIを搭載する
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NEC製の「SIMPURE N」の特徴は小型・軽量
NEC製の「SIMPURE N」の特徴は小型・軽量
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SIMPURE Nの左側面
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SIMPURE Nの右側面
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SIMPURE Nの背面
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