NTTドコモの「iモード」に関してライセンス契約を結んでいる海外の通信事業者8社が,iモード端末を共同調達した(発表資料)。8社の顔ぶれは,ドイツE-plus社,オランダKPN Mobile社,台湾Far EasTone Telecommunications社,ベルギーBase社,フランスBouygues Telecom社,イタリアWind社,ギリシャCOSMOTE社,オーストラリアTelstra社。

 最初の共同調達端末は,韓国LG Electronics Inc.の「L342i」だった。無線方式はGSM/GPRS,900MHzと1800MHz帯に対応する。形状は折り畳み型,小型カメラとカラー液晶パネルなどを備える。重さは90g。Javaについては,NTTドコモが定める「DoJa 1.5」に対応する。

 8社が端末を共同調達するのは,今回が初めてとなる。これまでは,各オペレータが個別に調達していた。なお,8社の中にはNTTドコモは含まれていないが,今後各国でW-CDMA方式によるiモード・サービスが始まったときには,調達コストの低下を狙って共同調達するという。NTTドコモは2005年5月,LG社とFOMA端末を共同開発することを明らかにしている(Tech-On!関連記事)。発売は2006年春を予定しているが,国内メーカーと競合するような端末になるのか,米Motorola, Inc.製の「M1000」のようなビジネス用途向けの端末になるのかなど,位置づけは今のところ明らかにしていない。

 NTTドコモによると,海外の通信事業者9社がiモード・サービスを提供中であり,契約者数の合計は500万契約を超えたという。今後,イスラエル,英国,ロシア,シンガポールでも順次始まる予定になっている。