図1 テレビ画面の下に表示されているのが「お知らせウィンドウ」。ここに表示するコンテンツは,KDDIではなく各放送事業者が自由に作成できるという
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図2 「W32SA」。引き出してあるロッド・アンテナがテレビ放送の受信用アンテナ。通信用のアンテナは筐体上部に内蔵している
図2 「W32SA」。引き出してあるロッド・アンテナがテレビ放送の受信用アンテナ。通信用のアンテナは筐体上部に内蔵している
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 KDDIがテレビ・チューナ内蔵の携帯電話機を投入する。三洋電機製の「W32SA」と東芝製の「A5511T」の2機種で,2005年6月中旬から順次発売する。製品発表の記者会見では,テレビ・チューナ内蔵の携帯電話機で先行するボーダフォンを意識して「当社の端末は単にテレビ映像が映るだけではない。コンテンツ配信と連動する事業モデルを考えた」(KDDI 執行役員 コンテンツ・メディア事業本部長の高橋誠氏)と強調した。

 テレビ映像の視聴時には,ディスプレイの上部にテレビ画面を表示する。その下に「お知らせウィンドウ」と呼ぶ横長のスペースを設けた。この部分は,番組宣伝などに向けたバナー広告のスペースとして放送事業者に提供する。各放送事業者は,放送中の番組に連動した広告コンテンツを作成し,視聴者の端末に表示させることが可能だ。視聴者がバナー広告をクリックすると,パケット通信で番組に関連したコンテンツなどを表示する。

 今回の端末が発売される2005年夏の段階では,携帯電話機などに向けた,いわゆる1セグメントの地上デジタル放送はまだ始まっていない。しかし「携帯機器向けの地上デジタル放送の開始に先駆け,まずはアナログ放送でテレビと通信を連携させた事業モデルを試してみる。こうした取り組みにより,携帯向け地上デジタル放送の開始に備えていきたい」(同社 執行役員常務 au商品企画本部長の井上正廣氏)としている。

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KDDIの発表資料