NTTドコモは,同社の携帯電話機を2年以上使用したユーザー向けに,2次電池を無償で供与する(ニュース・リリース)。無償提供の対象となるのは,ドコモプレミアクラブに入会しているユーザーのうち,501i/208シリーズ以降の携帯電話機を同一機種で2年以上利用した場合。1契約につき1端末,かつ1回のみ提供を受けられる。この条件に該当する携帯電話機は,NTTドコモによれば1000万台ほど存在するという。同社は今までに純正2次電池を2000円~4000円ほどの価格で販売しており,もし仮に対象ユーザーが全員このサービスを申請したとすれば,提供する電池の総額は約300億円になる計算だ。

 今回のサービスの実施を決めた経緯として,NTTドコモは「使い慣れたケータイを使用し続けたいとするユーザーの声に応えるとともに,長期契約ユーザーへの感謝の気持ちを示した」(同社)とする。NTTドコモのユーザーが他の事業者に流れていることへの危機感も背景にありそうだ。2004年の契約の純増数ではauがNTTドコモを上回った(Tech On!関連記事)。今回のサービスは,2次電池の劣化をきっかけにユーザーがauなど他の事業者に乗り換えるのを防ぐ狙いがあるとみられる。