実用化を意識した実演が相次ぐ

 「早ければ2009年中にも,台湾のパソコン・メーカーが対応機種を発売するだろう」(複数の業界関係者)。

 次世代のUSBインタフェース仕様である「USB 3.0(SuperSpeed USB)」の実用化が,いよいよ近づいてきた。2009年5月20~21日に東京で開催されたUSB 3.0の開発者会議「SuperSpeed USB Developers Conference」では,対応LSIの開発や,機器開発向け測定システムの準備が急ピッチで進められている様子が明らかになった。

 開発者会議に併設された展示会場では,最新の試作システムがずらりと並んだ。例えばUSB 3.0を使い,パソコン(ホスト側)とSSDなどの外部記憶装置(デバイス側)との間でデータを伝送するシステムなどである。異なるメーカーのLSIを使ったシステムで相互接続するなど,以前と比較して完成度が高まっていた。

 部品メーカーや機器メーカーによる対応製品の開発競争は,過熱する一方だ。開発品の相互接続性を検証するための施設(PIL:Platform Interoperability Lab)では,「2009年6月末まで予約でいっぱい」(USB-IF 議長のJeff Ravencraft氏)だという。

『日経エレクトロニクス』2009年6月1日号より一部掲載

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