2009年2月18~20日に東京ビッグサイトで開催された「国際ナノテクノロジー総合展・技術会議(nano tech2009)」では,ナノテクノロジーが今後のエレクトロニクスに欠かせない技術に成長してきたことを実感させる出展が相次いだ。特に目立ったのは,ナノテクノロジーと印刷プロセスを組み合わせて,フレキシブルで軽量な各種電子デバイスや,次世代テレビまたは照明の有力候補である有機ELパネルなどの製造に生かす動きである。

 NECは,カーボン・ナノチューブ(CNT)を用いたトランジスタを塗布型プロセスで作製した。従来はチャネル層の形成にのみ印刷プロセスを使ってきたが,今回はほぼすべての工程を印刷プロセスでこなした。