松下電器産業は,効率を大幅に高めた緑色レーザを試作し,2008年7月3~4日に開催された「第33回光学シンポジウム」で発表した。4.5~7Wの緑色レーザ光を連続発振した場合,投入電力に対する光出力の割合(WPE:wall-plug efficiency)は約20%に達する。「非常に良い効率」と,他の研究者も高く評価する。同社がパナソニック四国エレクトロニクスと開発したサンプル出荷品のWPEは,1.7Wの連続発振で約7%だった。

 松下電器産業は,映像表示機器や医療機器,分析機器向けに,光出力が数W級で,高効率の緑色レーザを開発してきた。今回の試作品は,主にリアプロなどの映像表示機器に向ける。光源に使う赤色,緑色,青色の中でも緑色レーザのWPEは高めにくく,高効率化が強く求められている。