RoHS指令/WEEE指令,REACH規則に続く第4の欧州環境規制,EuP(Energy Using Products)指令の運用が始まろうとしている。時間的な猶予はあまりない。規制内容の行方が気になるところだが,取り組みの早いメーカーは環境対策で差をつけるべく,既に環境配慮設計の深化を目指し始めている。より複雑な製品の環境負荷評価に向けて,LCAのすそ野がサプライ・チェーン全体へと広がろうとしている。

 エネルギーを使う製品の環境負荷を低減しようという欧州の環境規制「EuP指令」の運用開始が近づいている。RoHS指令や予備登録の開始が迫ったREACH規則の陰に隠れている感もあるが,規制対象の中心は電気・電子機器で,エレクトロニクス業界に与える影響は大きい。今のところ様子見の企業が多いものの,「2007年秋に待機電力/オフモードや外部電源といった横断的な規制品目の運用が早期に始まると分かり,急に慌ただしくなってきた」(大手機器メーカー)。高をくくっていると,運用開始の間際に右往左往することになりかねない。