家庭内のデジタルAV機器向けに,数Gビット/秒の高速無線技術が登場する。松下電器産業や韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.,ソニーなど日米韓の民生エレクトロニクス・メーカー8社が主導する団体「WirelessHD Consortium」は,最大4Gビット/秒と高速の無線通信規格「WirelessHD(WiHD)Version 1.0」を策定し,賛同企業向けに公開した。

 WiHDは有線のHDMIを無線に置き換え,高品質のHDTV動画をAV機器間でやりとりするために策定された。目標に据えたのは,いわゆるフルHD(1080p)動画の非圧縮伝送の実現である。無線LAN(20M~30Mビット/秒)やUWB(約200Mビット/秒)といった既存の技術では,1080pの非圧縮伝送までは実現できない。「WiHDを使えば,HDMIを無線化できる」(WirelessHD Consortium ChairmanのJohn Marshall氏)。