白色LEDの用途が広がり始めている。携帯電話機のイルミネーションや液晶画面のバックライトといった既存の用途から,自動車の室内照明をはじめ,懐中電灯や店舗のディスプレイ用特殊照明など高出力分野にそのすそ野は拡大中だ。

 中でも象徴的なのが,トヨタ自動車が2007年5月に発売した最高級ハイブリッド車「レクサス LS600h」のヘッドランプの光源に白色LEDを採用したことである。ヘッドランプといえば,極めて明るい光源を必要とする装置である。実際,LS600hのヘッドランプでは2000lm程度の光束を備えており,これまでハロゲン・ランプやHIDランプなど独占してきた市場にも白色LEDが参入を果たした形となった。