セイコーエプソンは,コスト削減を狙った新しいリアプロ向け透過型(高温多結晶Si TFT)液晶パネルを開発した。2007年春ころに発売する各社のリアプロに向けて出荷する予定である。

 この製品を開発した背景には,価格競争が一層激しさを増す薄型テレビ市場における,リアプロの存在への強い危機感がある。大画面でより安価であることをウリにしてきたリアプロだが,液晶テレビやPDPテレビの急激な価格下落によって,その存在意義が危ぶまれているからだ。「このまま価格に対して何も手を打たなければ,リアプロは市場からなくなってしまうかもしれない」(セイコーエプソン TFT事業部 TFT設計技術部 販売推進担当 課長の前田光男氏)。