「コピー・ワンスの導入時に視聴者に対して十分な説明をしてきたのでしょうか。それなのに『EPNで放送することについて出演者の了解を得る作業が大変だ』という説明には納得がいきません」──。2006年12月19日の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会(第7回)」で,ある消費者団体の委員はNHKの委員の発言を痛烈に批判した。

 この委員会は,情報通信審議会が2006年8月に総務省に提出した「地上デジタル放送の利活用の在り方と普及に向けて行政の果たすべき役割」(平成16年 諮問第8号)の第3次中間答申を受けて,いわゆる「コピー・ワンス」の見直しに関する議論を続けてきた。第3次中間答申は,コピー・ワンスを「EPN」に切り替える方向で検討することを求めていた。