デジタル・カメラから携帯型音楽プレーヤー,携帯電話機へ拡大してきたフラッシュ・メモリの用途開拓はとどまるところを知らない。次なる狙いはノート・パソコンなどのHDDの代替や,ビデオ・カメラなど動画を格納する用途への食い込みである。こうしたフラッシュ・メモリの用途拡大を強力に後押しする可能性がある技術を日本の新興企業であるGENUSIONが開発した。書き込み速度を既存のNANDフラッシュ・メモリの10倍,NORフラッシュ・メモリの100倍に相当する100Mバイト/秒に高められるという。メモリの動作原理を一新することで高速書き込みを可能にした。書き込みが速いだけでなく,ランダム・アクセス時間も既存のNORフラッシュ・メモリと同等にできるため,さまざまな機器のメモリ構成を一変させる可能性を秘める。(大石 基之=本誌)

味香 夏夫
GENUSION デバイス技術シニア・マネージャー
宿利 章二
同社 デバイス技術シニア・エンジニア
小林 和男
同社 設計シニア・マネージャー
三原 雅章
同社 設計シニア・エンジニア
川尻 良樹
同社 設計シニア・エンジニア