半導体製造/設計技術関連の国際会議「2006 Symposium on VLSI Technology/Circuits」が2006年6月13~17日に米国ホノルルで開催された。話題の中心は,LSIの特性バラつき問題に向けた製造/設計技術だった。同一チップ内の異なるトランジスタの間でしきい値電圧(V th)がランダムにバラつく現象が,最先端の微細加工技術を扱う半導体メーカーにとって一大問題として浮上してきたからだ。「LSIの微細加工技術を65nm,45nm,そして32nm以降へと微細化する上で,最も厄介な技術障壁が,トランジスタのランダムなV thのバラつきの問題である」(米Texas Instruments Inc.),「トランジスタのランダムなV thのバラつきは,LSIの進化を阻害する要因として,リーク電流と並ぶ,あるいはそれ以上に深刻な問題になりつつある」(ルネサステクノロジ)という。