2006年5月10日~12日に米国ロサンゼルスで開催されたゲーム関連イベント「Electronic Entertainment Expo(E3)」で話題をさらったのは,ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「プレイステーション(PS) 3」と任天堂の「Wii」だった。いずれも2006年第4四半期に登場する。二つの製品の仕様には,次世代ゲーム機市場の獲得に向けた2社の戦略の違いが鮮明に現れた。

 SCEは開幕の2日前に開いた発表会で,PS3の発売日と製品仕様,価格を明らかにした。日本では2006年11月11日,北米と欧州では同月17日に発売する。「北米と欧州が遅れるのは物流の問題から。出荷してから何日で販売店に行き渡るかを綿密に計算して決めた」(SCE 代表取締役社長兼グループCEOの久多良木健氏)。内蔵するHDDが20Gバイトの機種と,60Gバイトの機種を用意する。60Gバイト品が備えるメモリ・カードのスロット,IEEE802.11b/g準拠の無線LAN機能,HDMI端子は,20Gバイト品では省いた。