「動作」には規則性がある
いよいよ組立性・分解性の基本となるメカニズムを見ていこう。
生産現場を見渡すと、「ねじを締めて固定する」「接着剤を塗布して部品を接着する」など、組み立てだけでも実にさまざまな種類の作業がある。一見、作業の数だけ組み立ての種類があるようにも思えるが、組立作業を細分化して「動作」として観察してみると、そこに共通した規則性を見いだすことができる。
人による組立動作の規則性を表したのが図1(a)だ。動作の流れは、[1]つかむ、[2]つかみ直す、[3]移動、[4]方向調整、[5]挿入、[6]結合、[7]姿勢変更、となる。
一方、製品の修理現場やリサイクル工場などでの分解作業を見てみると、やはりその動作にも規則性があることに気づく〔図1(b)〕。すなわち、[1]つかむ、[2]結合を外す、[3]抽出、[4]方向調整、[5]移動、[6]つかみ直す、[7]置く、[8]姿勢変更、という流れだ。