設計力向上 開発手法と支援ツールの動向・事例
 

第1回:発展の経緯と基本的な考え方

山際康之=東京造形大学教授
2012/11/27 00:00
出典:日経ものづくり、2012年10月号 、pp.148-152 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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今回は、日本における組立性・分解性設計の発展の経緯を振り返りながら、その意義と考え方について取り上げたい。

自動化でメーカーが次々導入

 組立性・分解性設計はこれまで、日本でどのように発展してきたのだろうか。まずは組立性設計から見ていこう(図1)。

図1●日本における組立性設計の役割の移り変わり
図1●日本における組立性設計の役割の移り変わり
メーカーによる組立性設計の導入は、1980年代後半にその設計事例が多く出てきたことと、組み立ての自動化が進んだことで一気に広まった。工場の海外展開が進む今、改めて注目されている。

 製品設計の段階で組立性を考えるという行為は、ずっと以前は設計者が自ら実践してきた。筆者がAV機器の設計業務を始めた1980年代前半は、新製品の開発で類似品を参考にすることはできなかった。現在ほど組立性設計の事例が世の中に存在しなかったためだ。設計者自らが、どのように組み立てたらいいか、どのような工具を使えばいいかといったことを考えながら製品設計をする必要があったわけだ。

 1980年代後半に入ると、組立性を考えるという行為は、設計者個人の活動から会社全体の活動へと移り変わっていった。幾つかの事例が出てくると、その事例に触発される形で多くのメーカーが組立性設計を導入するようになり、いわば「組立性ブーム」が巻き起こった。

 この背景の1つには、景気上昇に伴いメーカーが設備投資を増やし、組み立ての現場に産業用ロボットを導入する例が急増したことがある。自動化が進むにつれ、組立性設計へのニーズも高まった。

 ただし、経済効果という点では、同じ自動化でも、そのメーカーのやり方によって成否が分かれた。

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