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第5回:HDMI,新コネクタで適用分野を広げる

根津 禎=日経エレクトロニクス
2009/09/10 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2009年2月23日号 、pp.48-50 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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(前回から続く)

 HDMIの現行仕様「Ver.1.3a」が2006年11月に登場してから,既に2年以上経過した。ここにきて,次世代仕様が2009年前半に登場することが明らかになった。もともとは2008年中の仕様策定が目標となっていたが,主導企業(ファウンダー)の足並みがそろわず,策定が大幅に遅れており,現在のところ,次世代仕様の方向性を示すのみにとどまっている。

 次世代仕様の方向性を大別すると2種類に集約できる。一つは,適用分野の拡大,もう一つが機能の拡張である。

 適用分野の拡大では,カーナビなど車載機器や,携帯電話機など小型の携帯機器といった新しい分野での普及を目指す。今後,HD動画を扱う機会が増えるためだ。

 いずれの場合でも,新たなコネクタ仕様で対応を図る。車載機器に向けては,耐久性を重視する仕様になるもよう。加えて,強い振動が生じても接続した端子が外れないような工夫も盛り込むとみられる。そのため,現行のVer.1.3aの標準的なコネクタ(Type A)よりも,「大きくなる」(HDMIの仕様策定に詳しい,ある技術者)という。

紛糾した小型コネクタ仕様

 一方,小型機器に向けては,コネクタの寸法をさらに小さくする。現行のVer.1.3aには既に,携帯機器向けコネクタ仕様「Type C」がある。次世代仕様では, Type Cよりも小さくした「Type D」(仮称)を導入する。

 実はこの小型コネクタが,次世代仕様の策定遅延の一因となっていた。小型化に当たり,端子数を11にするか19にするか,さらに端子の配列を2列にするか1列にするかで議論が紛糾したのだ。

 端子数を削減すれば小型・薄型化に向く上,「コネクタの機械的な強度を保ちやすく,信頼性を確保しやすい」(あるコネクタ・メーカーの技術者)。しかし,後方互換性を確保するのが難しくなる。

 端子の配列に関しては,2列か1列かで,「信頼性が大きく変わる」(前出の技術者)という。2列だと上下の端子の距離が短くなり,「接触して短絡しやすくなる恐れがある」(同)。

 上下2列に配置するとレセプタクルの高さが大きくなり,ほかのインタフェースのプラグをユーザーが誤って挿入してしまう可能性がある。例えば,現行のMicro USBのプラグが,「すっぽりと入ってしまう」(ある部品メーカーの技術者)という。

†レセプタクル=受け側のコネクタのこと。機器に実装される。

 そのため,19端子を1列に並べるという提案も出ていた。ただし,この場合はレセプタクルの幅が広くなるため,実装面積が大きくなるという課題があった。

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