ドイツAudi社は東京モーターショーで、新型「S8」を公開した。2006年第2四半期に欧州で発売開始する予定で、価格は9万7600ユーロ。新たに排気量5.2LのV型10気筒エンジンを搭載し、最高出力331kW(450ps)、最大トルク540N・mとした。

図1◎新型「S8」フロントビュー。

 このV型10気筒エンジンはイタリアLamborghini社「ガヤルド」のブロックなどを使っているが、ボアを82.5mmから84.5mmに拡大し、ストロークを92.8mmにするなど改良している。排気量はガヤルドの5.0Lから5.2Lに拡大した。直噴を採用したため圧縮比もガヤルドの11:1から12.5:1に上がっている。

 このV10エンジンを搭載したS8は、スタートから100km/hまで5.1秒で加速する。ボディにアルミ合金を多用することもあり車重が1940kgと軽く、燃費は約7.2km/Lだ。4輪駆動機構はスポーティモデルの「RS4」と同じく、通常時の駆動力をフロント:リアに40:60で伝達する。(写真:的野 弘路)

図2◎ボディサイズは全長5062×全幅1894×全高1444mmで、ホイールベースは2944mm。

図3◎カーボン柄のパネルを採用した。

図4◎フロントビュー。

図5◎V型10気筒エンジン。バンク角は90度。マグネシウム合金製の可変インマニを採用する。エンジンの重量は220kg。

図6◎前輪の駆動軸をなるべく上方に設定し、エンジンの搭載位置を下げている。

図7◎エンジンの後方でカムを駆動することで、エンジン長を抑えられるという。