クルマに次ぐ第2の柱の確立を急ぐルネサス エレクトロニクス。先週の「組込みシステム開発技術展、IoT/M2M展」(2015年5月13日~15日、東京ビッグサイト)では、「自律するM2M」をキーワードにしてIoTへの取り組みをアピールしていた。

ブースに立つ横田善和氏 日経エレクトロニクスが撮影。
ブースに立つ横田善和氏
日経エレクトロニクスが撮影。
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 産業分野での取り組みは、一足先に報告した(日経テクノロジーオンライン関連記事1)。今回は、家電分野のIoT化について、同社の横田善和氏(執行役員常務 兼 第二ソリューション事業本部 本部長)が語った内容を紹介する。同氏によれば、ルネサスの白物家電製品(冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど、テレビなどのAVは含まず)分野におけるマイコンのシェアは51%と高い。この強さを活かして、家電のIoT化を進めたいとする。

 複数の家電製品をネットワークで接続し、集中制御するような試みは大手家電メーカーを中心にずいぶんと前から進められている。しかし、思ったようには普及していない。その1つの理由として、「1社の製品で家中の家電機器をそろえることがない」(同氏)を挙げられる。そこにチャンスがあると同氏はみる。基盤技術を半導体メーカーが中心となって整備し、ICを含めたプラットフォームとして提供すれば、結果として、複数メーカーの家電製品をネットワーク化することが容易になるとする。「FA分野のIndustry 4.0でもそうした試みがある。家電製品でもできるハズ」(同氏)。