図1●Industry 4\.0のイメージ ルネサスのスライド。
図1●Industry 4.0のイメージ
ルネサスのスライド。
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図2●自律するM2Mでネットワーク負荷を低減 ルネサスのスライド。
図2●自律するM2Mでネットワーク負荷を低減
ルネサスのスライド。
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 会社設立以来、初めて通年黒字になったルネサス エレクトロニクス(日経テクノロジーオンライン関連記事1)。いよいよ(やうやく?)、クルマに並ぶ次の柱を作る成長戦略に本腰を入れられる。東京ビッグサイトで開催中の「IoT/M2M展および組込みシステム開発技術展」(2015年5月15日まで)の同社ブース(西5-20)で話を聞いた。

 同社の傳田明氏(第二ソリューション事業本部 産業第一事業部長)によれば、多くのエレクトロニクスメーカーがIoTに注力する中、同社はIoTのエッジに当たるM2Mにフォーカスを合わせる。例えば、産業分野のIndustry 4.0と呼ばれることが多い工場のIoT化である(図1)。工場内のネットワークにすべての製造装置/ロボット(以下スレーブ)を接続して一括制御し、さらにこの工場内ネットワークと全社のITネットワークをつなぎ経営の効率化を図る。

 ルネサスでは、まず、工場内のM2Mに取り組む。ここまでだと他社と同じだが、今回の展示会で強調したコンセプトが「自律するM2M」である(日経テクノロジーオンライン関連記事2)。スレーブ側で処理できるものはスレーブ側で処理し、工場内ネットワークの混雑度を下げたり、PLC(programmable logic controller)などの工場内の機器の負荷を下げるというものだ(図2)。全社のITネットワークに接続し、いわゆるビッグデータ処理を行う際にもネットワーク負荷を下げる効果が期待できる。