技術の国、ニッポンの挑戦

最後まで指し切った「電王手くん」の裏側

「将棋電王戦」に新たな楽しみを提供した“代指しロボット”

  • 高野 敦=日経テクノロジーオンライン
  • 2014/03/18 00:00
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デンソーウェーブの澤田洋祐氏

 2014年3月15日に行われた「第3回将棋電王戦」(主催:ドワンゴ、日本将棋連盟)の第1局は、コンピューターソフト「習甦」(開発者:竹内章氏)が菅井竜也五段に98手で勝利した。コンピューターの指示した手を将棋盤上で再現する“代指しロボット”の「電王手くん」は、休憩も含めて10時間20分に及ぶ対局で終始無難に動作し続けた。開発を指揮したデンソーウェーブ制御システム事業部技術企画部製品企画室主任の澤田洋祐氏への取材に基づいて、電王手くんの裏側に迫った(関連記事1関連記事2)。

設置環境

 有明コロシアムで行われた第1局では、電王手くんを対局場の畳の上に置いただけのように見える。だが、実際はその下にある床面に固定していたのだという。対局場は床面に対して30cmほど上げ底になっており、電王手くんのコントローラーもこのスペースに格納していた。コントローラーは、対局場の外にある控え室のコンピューターと有線LANでつながっていた。

対局場と床面
対局場は床面に対して30cmほど高くなっていた
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 澤田氏によれば、第1局の設置環境は全5局の中ではまだマシな方。第3局の会場である「あべのハルカス」では電王手くんをじゅうたんの上に、第5局の「東京・将棋会館」では畳の上に設置せざるを得ない状況だ。こうした柔らかい床面に設置する場合は、揺れへの対策が重要になるという。

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