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エディターズ・ノート

閉幕3時間前の人だかり

  • 久米 秀尚=日経エレクトロニクス
  • 2013/01/28 05:00
  • 1/1ページ
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 人だかりができているブースがありました。しかも、1月11日の13時に。

 2013年1月8日に米国ラスベガスで開幕した「2013 International CES」を取材してきました(日経エレクトロニクスの2013年2月4日号の解説記事で詳報をお届けします)。CESは世界中から15万人以上が集結する展示会で、初日は会場内を歩くことすらままならないほど。ですが、最終日の11日ともなると人もまばらで、店じまいをする出展社もちらほら。

 16時の閉幕が3時間後に迫る状況でも多くの人を引き寄せていたのは、米ベンチャーのVuzix社でした。同社は、2011年2月に新日鉄ソリューションズと共同で拡張現実感(AR:augmented reality)によって製造現場などでの作業支援を実現するためのヘッドマウント・ディスプレイ(HUD)を開発した企業( Tech-On! 関連記事)。ARの基本的機能をすべて備えた製品化水準の世界で初めてのHMDとして注目を集めました。

 今回のCESでの来場者のお目当ては、初めてお披露目した、頭部に装着して使用するHMDの新製品「M100」です。試作品を見せてもらうと、筐体に描かれた「Vuzix」のロゴが剥がれかかっていました。多くの来場者が熱心に触れたことを物語ります。

 Vuzix社の担当者に話を聞いたところ「M100って何に使えるんですか?という質問をよく受けた」そうです。M100は無線LAN機能を搭載しており、スマートフォン連携してコンテンツを楽しむことができます。カメラも内蔵しているため、ユーザーの視線に近い動画を撮影するといった使い方も考えられています。ただ、「当社はハードウエアの提供が主で、使い方や新しいアプリケーションなどは世界中の開発者のアイデアに期待したい」(同社)とのことでした。

 CESの開催に合わせてM100のSDK(ソフトウエア開発者キット)を約10万円で一般向けに販売を開始したところ「既に個人の開発者から企業の研究所、大学の研究室まで各方面から多くの注文がある」(同社)といいます。新しい市場が立ち上がりそうなに匂いがします。

 M100はOSとしてAndroid 4.01を搭載していました。2013年夏に開始する出荷時には「Android 4.2になる予定」(同社)だそうです。いずれにしても、2012年4月の発表以来注目を集めている米Google社のHUD「Google Glass」と重なります。Vuzix社は「Google Glassの仕様が明らかにされていないので何とも言えないが、競合ではありません。HUDの存在を世の中に広めて、市場を盛り上げていければいい」という立場とのこと。開発者の心をつかんで面白いアプリケーションが生まれるのを期待しています。

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