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回想回帰-商品開発の現場から

「エアボード」「ロケーションフリー」開発秘話(第6回)

  • 前田悟=エムジェイアイ 代表取締役
  • 2012/10/17 01:00
  • 1/7ページ

 前回の連載で紹介した通り、2004年は1月に米国で開催された「International CES」で「ロケーションフリーテレビ」の試作機を披露したのを皮切りに、同じ1月には旧エアボードの開発部隊が合流、4月には国内で12型の「LF-X1」を、10月には米国で12型品と7型の「LF-X5」を発売した。無線テレビ「エアボード」を発表した2000年よりも、数多くの話題を提供できたといえる。正に、再スタートと呼ぶに相応しい1年となった。

2004年4月に発売したロケーションフリーテレビ「LF-X1」(写真:ソニー)
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 同時に2004年は、これまで一貫して提供してきた液晶ディスプレイを備えた専用機の枠を越えて、ノート・パソコンや携帯電話機などのモバイル機器でもテレビ映像を外出先から視聴できる取り組みを加速させた1年でもあった。「ロケーションフリーワールド」の拡大に向けて、専用機としての液晶ディスプレイを備えない商品の開発などを進めたのである。

名称をロケーションフリーに

 翌年となる2005年も、我々の開発部隊の快進撃は続いた。1月のInternational CESで、米国市場に投入したばかりの7型品と12型品を展示するのと同時に、パソコンに対応したロケーションフリーテレビの試作機を展示したのである。テレビ・チューナーが搭載されていないパソコンで、遠隔地から自宅で受信したテレビ放送の映像コンテンツが視聴できることを証明したといえる。実際、数多くのメディアにロケーションフリーの新しい発展商品として紹介され、次なる展開として期待された。

 米国市場に先行投入されていた7型品は、日本市場でも2005年3月10日に発売された。それに先駆ける形で、同年2月1日にプレス発表を実施し、合わせて今後の方針も説明した。CESでのデモに加えて、下記の二つの項目を発表したのだった。

(1)エアボードという名称を、「ロケーションフリー」に改称する。
(2)従来の専用機だけではなく、モバイル機器にも専用ソフトウエアを提供し、「ロケーションフリーワールド」を構築していく。

前田 悟(まえだ さとる)
エムジェイアイ 代表取締役
1973年、ソニー入社。電話回線を介して情報をやりとりするビデオテックスやコードレス電話機などの新商品の企画・開発に携わる。世界初の無線テレビ「エアボード」や遠隔地からテレビ番組を楽しめる「ロケーションフリー」などを開発。2007年にケンウッドに移籍し、2008年にJVC・ケンウッド・ホールディングス執行役員常務。2011年6月に退任。エムジェイアイ株式会社設立、製品企画・経営コンサルタントを行う傍ら、複数企業の社外役員・アドバイザーも務める。 Twitterアカウント:@maedasatoru
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