こんにちは。かなりあ社中の臼井です。

 遠慮がちな性格が“幸い”し、しばらくコラムに登場していませんでした(筆者が前回登場した第1回「ソーシャル・リーマンズって、何だ?」はこちら)。忘れられていないか心配ですが、健在ですのでご安心ください。

 おかげさまで本コラムも、連載7回目を迎えました。閲覧数も順調なようで、我が社中のFacebookのファンページへの「いいね!」の数も増えています(ファンページはこちら)。「日本の変革の時は近いぜよ!」と、かなりあ社中一同、もともと熱い想いをさらに高ぶらせております。

 最近、「ソーシャル・リーマンズ」に関連する話題を耳にすることも増えてきました。残念ながら、「ソーシャル・リーマンズ」という言葉はまだそれほど一般的ではないようですが、「会社の枠を飛び越えて、仕事の領域を社内外に広げる」という志を抱いた同志たちの活躍がいろいろなところから聞こえてきます。

 例えば、社中のメンバーがこれまで紹介してきた「プロボノ活動」や、「ダイアローグの場」などの取り組みをメディアで目にする機会は増えていないでしょうか。実際に、これらの活動に参加した、周囲の人から聞いた、という読者も少なくないかもしれないですね。

社会貢献と利潤追求は、本当に「水と油」か

 とはいえ、ソーシャル・リーマンズの活動は、まだまだ主流派ではありません。「会社の外でちょっと活動したからって、本当に世の中が何か変わるの?」と、眉につばをつけている方も少なくないでしょう。特に、そもそも社外の活動が会社員としての自分にどう役立つのか、というのは根本的な疑問なのではないでしょうか。今回と次回で、その疑問に答えてみたいと思います。

 ソーシャル・リーマンズが手掛けることが多い社外活動に「社会貢献」があります。この社会貢献という言葉から何を連想するでしょうか。恐らく、個人であれば「ボランティア」、会社であれば「慈善事業」などでしょう。これらのキーワードは、会社の中での活動では極めて使いにくい言葉です。「社会貢献」というキーワードを前面に押し出して、製品やサービスの企画会議や経営会議を通すことは至難の業でしょう。

 理由は比較的簡単。企業活動の基本は、利益を追求することだからです。社会貢献活動は収益向上という仕事の命題とは相反することが多く、むしろ収益化する際の効率を妨げるイメージが先に立ちます。「理想でメシは食えないからね~」「ボランティアをやりたければ、時間外にやってください」と、一笑に付される可能性が高い。ですから、会社員生活が長くなるほど、「社会貢献は仕事中に考えてはいけないもの」と、強力に刷り込まれているのです。社会貢献を目的とするNPO(非営利組織)団体との協業なんて、とても仕事では考えられない状況が普通だと思います。