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Googleと日本の落差に唖然とした

久保田達也=サイバー大学IT学部教授,イッツ代表,冒険家
2010/04/13 00:00
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連載再開に当たって

 前回までの「やってみりゃわかる」シリーズで連載の途中に「電動スケボーのバッテリーに自然エネルギーを充電して移動させる」アイデアをテーマに書いた。その後、このアイデアをいくつかの日本メーカーに提案してみたが、目にもかけてくれなかった。「いやぁ、うちも不景気で締め付けがきつくなって、この件はこれ以上進めるのが難しくなりましてね」というメール返信ばかりなのだ。

 しかしアメリカ在住のGoogle関係者はまるで違った。「面白いですね、うちもこれからスマートグリッドを進めてゆくので、このアイデアは一緒にやってみたいです」とやる気マンマンのメールを返信してくれた。

 現在はGoogle社員に与えられている有名な20%ルールの一環として共同研究を始めようという段階で、当初からビジネスとして事業化を目指したものではさらさらない。みなさんもご存知の通り、Googleの発端は「すべての知識をだれでも学べるようにしたい」と願うことから始まって、いまでもその哲学は変わらない。つまりキーワード検索で一発金儲けを狙って成功したわけではなく、すべてを無料化して一人勝ちしようと企んだわけでもない。新しい時代とは、こういう素朴な願望から始まるのだと思う。

 今回も同じことが言える。石油に依存しない自然エネルギーを、我々の文明に効率よく使うにはどうしたらいいか?というスマートグリッドへの情熱に始まり、「バッテリーに蓄電して持ち歩けば電気エネルギーを有効に活用できる」と考えていた者同士がたまたま出会った。話してみると「電動スケボーにすれば重いバッテリーを持ち運ばないで済むから楽だよね」と意気投合した。そこで「じゃあ“バッテリーで動き、バッテリーを運び、バッテリーでエネルギーを供給する”仕組みから機材までを、オープンで研究してみよう」となっただけのことなのだ。

 こういう仲間同士の盛り上がりには、当初から金儲けにつなげようという目先の考えはない。「電動スケボーで一攫千金」でもないし、「新型バッテリーをヒット商品にして起業しよう」というのでもない。次世代のエネルギー社会を創造してみることに意義を感じる者同士の、創造活動でしかないのだ。電動スケボーがどうのこうのというよりもバッテリーであればいいわけで、見た目も電池型・ボックス型など何でもよく、たまたま大容量バッテリーが5kgにもなるから、スケボーにして移動できるようすれば楽だろうということなのだ。

 ついでにその電動スケボーに(1)荷物を載せられるようにしよう、(2)iPhoneやGooglePhoneとマッシュアップしてカーナビ機能を使えば道案内をさせられるし、自動操縦で目的地まで引率させる事もできると、前回の連載で書いた内容を伝えたところ「面白い!クールな発想だねー、ぜひ一緒に研究を進めようよ」となっただけである。

 今のところ具体的な研究活動としては、社内のワークショップでのブレストや、スターバックスでのコーヒーブレイクの話題、ブレーン同士でのFacebook、twitterを使ったコラボなど。オープンに議論され、建設的な意見構築が始まっている。もし事業化するのであれば、コラボするうちにだれかが独自アイデアを考え出し、ブレーンや技術者たちの協力を得てプロトタイプを作り出す。しばらく仲間うちで使い込みながら改良に改良を加え、「これでよし!」となってから、あちこちスポンサーを探してはプレゼンしまくる。それが市場に受け入れられれば、第二のGoogleの誕生だ。全行程にすれば約2年間はかかる道のりになるだろう。

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