株主至上主義との決別
2010年1月5日の日経新聞朝刊で「公開会社法 本格議論進む」という記事があり、民主党のプロジェクトチームで作業をしている私の意見をブログに述べたところ、多大な反響をいただいた。
この場を借りて誤解なきように申し上げたいが、民主党プロジェクトチームの主眼は、公開会社もそうでない小規模の会社も、同一の法律で対応している現状を改善したい、ということである。公開会社にはそれなりの責任を法的に明確化したい、ということだ。その議論に付随して、「株主の行き過ぎた権限を抑制する」ことを私個人の願いとして主張している。もちろん、民主党で作成したたたき台も、今後政府が議論して決められていくことであり、まだ確定ではない。そうした点につきご理解頂きたい。

さて、上述のように私はかねてより、行き過ぎた株主至上主義のもたらす弊害につき危機感を抱いており、当サイトにも2009年5月に「日本を捨てる製造業」を寄稿し、今般の不況を契機にわが国製造業が海外シフトを加速させている状況を憂えたこともある。今回は、少し掘り下げて書いてみたい。
会社は本当に株主のもの?
「会社は誰のものか」とは、古典的な命題だ。株式会社の運営においては、保有株式数に応じた議決権が定められており、法律的には「株主のもの」で結論づけられるはずだ。それにもかかわらずこの古典的命題が繰り返し言及されるところに、人々の問題意識があるといってよい。お金を出した人(株主)と返す人(経営陣)とで会社が成立するのなら何も問題はないのだが、従業員・顧客・仕入先といった他のステークホルダー抜きには会社は成立しえない。株主と会社との関係については、まず以下2点の誤解を指摘したい。
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