パッケージ型の「スマート水素ステーション」 
パッケージ型の「スマート水素ステーション」 
(出所:ホンダ)
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 ホンダは12月25日、高圧水電解システム「Power Creator」を採用したパッケージ型「スマート水素ステーション(SHS)」を埼玉県和光市の和光本社ビルに設置し、稼働を開始したと発表した。

 「スマート水素ステーション」は、太陽光発電による電力を使い、水を電気分解して水素を製造するシステム。CO2フリーの水素を供給する設備としてホンダが独自に開発した。同社は、東京都内の青山本社ビルにも「スマート水素ステーション」を設置する準備を進めているという。

 ホンダは、2001年から再生可能エネルギーを活用した水素製造に取り組んでいる。2010年から、Power Creatorを用いた実証実験を米国ロサンゼルスで開始した。2012年に環境省の委託を受け、日本で初めてPower Creatorを搭載した水素ステーションを埼玉県に設置。2014年には水素の製造、貯蔵、充填機能を世界で初めてパッケージ型に収納した「スマート水素ステーション」を開発し、岩谷産業やさいたま市、北九州市とともに実証実験を始めた。

 和光本社ビルに設置した「スマート水素ステーション」は、まず主に自社保有の燃料電池自動車(FCV)への水素充填に活用する。将来的に、自治体や企業が保有するホンダ製FCVにも開放していく予定という。