2016年12月8日、米General Electric社(以下、GE社)の航空事業であるGE Aviation社は、全日本空輸(以下ANA)に「フライト・アナリティクス」技術を提供すると発表した。

 GE社のフライト・アナリティクスは、航空機のフライト関連のデータを分析して、燃費効率を向上させるソフトウエアを使ったソリューション。同ソリューションを日本市場に導入するのは今回が初めてとなる。

 ANAは、国際線と国内線を合わせて毎日1000便以上を運航。2016年3月期の燃料関連費用は約3000億円に上る。GE社のソリューションを導入することで、年間で1%(約30億円)程度のコスト削減を目指す。

 フライト・アナリティクスの飛行データ解析を利用すると、離着陸時や飛行中の燃料消費の状況を正確に把握できるようになり、パイロットに対して効率的な運航の支援を実施することも可能になるという。

 「米国や欧州、アジアのさまざまな航空会社向けに同様のサービスを提供して燃費改善の実績を積み重ねてきた。ANA向けに限らず、他の日本の航空会社にも採用を働きかけていく」。同日開催したメディア向けのラウンドテーブルで、GE Aviation社のNorth Asia Pacific Region担当のGeneral Manager、Sean Kim氏はこう語った。