日立製作所は2017年11月29日、スマートフォン向けのヘルスケアアプリケーション「MyLifePal(マイ・ライフ・パル)」を開発したと発表した。専門家による監修と健康データをもとに、個々人の生活に寄り添うアドバイスを提供し、利用者の日常生活や業務の質の向上を支援する。企業の健康経営や働き方改革に向けるサービスで、日立社内での実証実験を2017年12月に開始。2018年度中の実用化を目指す。

 MyLifePalでは、利用者が長期にわたって継続利用しやすいように、健康データの入力方法を工夫した。歩数や睡眠時間をスマートフォンで自動計測するほか、日立独自の顔画像解析技術を活用し、スマートフォンで顔を撮影するだけで脈拍やストレス度を測定できるようにしている。その日の調子や疲労感を対話形式で入力できる機能もあり、利用者の健康情報をトータルで管理する。

MyLifePalの画面イメージ
MyLifePalの画面イメージ
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 管理栄養士や美容コンサルタントの監修のもと、女性利用者のニーズが高い食事や美容に関するコンテンツも充実させた。利用者の健康データをもとにおすすめの食材を知らせたり、美容コンサルタントがコスメ・美容の総合サイトからお薦め記事を配信したりする。おすすめの食材を利用した料理のレシピは、キユーピーが提供するレシピサイト「とっておきレシピ」から検索できる。

 今回のアプリは、日立グループが2015年度から実施している社内ビジネスアイデアコンテスト「Make a Difference!」の2016年度受賞案件。働き方改革に資するサービスとしての提供を目指し、2017年4月から開発に取り組んできた。今後は日立のヒューマノイドロボット「EMIEW(エミュー)3」に搭載している対話型AI(人工知能)を活用するなどし、継続的に機能を充実させるという。