米テキサス州ケーティ市に稼働したTMEICの新工場
米テキサス州ケーティ市に稼働したTMEICの新工場
(出所:日経BP)
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オープンセレモニーの様子。TMEICの山脇雅彦社長
オープンセレモニーの様子。TMEICの山脇雅彦社長
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新工場では、定格出力2.7MWと3.2MWの大容量PCSなどを製造する
新工場では、定格出力2.7MWと3.2MWの大容量PCSなどを製造する
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 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は11月2日、米テキサス州ケーティ市に建設したパワーエレクトロニクス工場のオープニングセレモニーを開催した。同工場は、メガソーラー(大規模太陽光発電所)用パワーコンディショナー(PCS)とUPS(無停電電源装置)、モータードライブ(駆動用インバーター)装置を北米市場向けに生産する。今年8月に完成し、稼働を始めていた。

 TMEICは、2014年から同州ヒューストン市にパワーエレクトロニクス工場を稼働し、
太陽光用PCSとモータードライブ装置を生産してきた。北米のメガソーラー用PCSの受注が好調で、今後も伸びが期待できることから、隣接するケーティ市に新工場を建設し、PCSの生産を移管するとともに、新たに北米向けUPSの現地生産も開始した。新工場でのPCSの生産能力は、出力規模で年産1.5GWとなり、従来の約3倍に高まった。

 ケーティ市はヒューストンの郊外に位置し、新工場は自治体の造成・管理する工業団地内に建設した。敷地面積は1万3100m2、建屋面積は4180m2。建物はリース契約となる。生産子会社のTMEIC Power Electronics Products Corporation(TMPE)が運営する。

 オープンセレモニーでは、TMEIC、TMPE関係者のほか、テキサス州やケーティ市など自治体関係者、在ヒューストン日本国総領事館やヒューストン日本商工会の代表者など100人以上が参列した。TMEICの山脇雅彦社長は、「PCSやUPS市場でトップシェアを獲得し、ナンバーワンのパワーエレクトロニクス工場を目指す」などと挨拶した。

 TMEICは今回、北米の2工場に合計約2150万米ドル(約25億円)を投資し、そのうち17億円を新工場の建設に充てた。工場の生産規模を拡大することで、納期への対応力を高めるとともに、現地工場への見学・視察の受け入れなど、顧客の信頼感を高めることで、受注増を目指す。