エーアンドエーが2016年1月に発売したデジタル側弯症検診装置「ABS-1000S」。これは2014年4月に東洋大学 理工学部 生体医工学科 教授の寺田信幸氏らの研究グループが発表した米Microsoft社のジェスチャー入力コントローラ「Kinect」を用いた側弯症計測システムを製品化したもの(関連記事)。2017年度から検診現場に導入する予定という。「HOSPEX Japan 2016」(2016年10月26~28日、東京ビッグサイト)で披露した。

赤外線センサー
赤外線センサー
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マネキン(左)とその等高線画像(右)
マネキン(左)とその等高線画像(右)
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 ABS-1000Sの仕組みはこうだ。センサーから人の背面に赤外線を照射し、反射波から背面の各部位の高さを推定する。得られた高さを使って背面を等高線画像として表す。背中の等高線が左右で歪みが生じていないかを確認することで、側弯症の検診を行うことができる。

 側弯症は背骨がS字に曲がる病気で、小学5・6年と中学1・2年のうち2回検診を行っている。目視の検査で側弯かどうかを判断し、疑いがある生徒のみレントゲン撮影をしていたため、医師の経験に頼るところも多いという。等高線で背中の高さを定量化することで検診を助ける狙いだ。